地域再生の実践講座5~ケースで考えよう2~

さて、実際のケースの続編です。

前回のお話では、上勝の事例を通じて
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成功が弱点になる=長所が弱点になる
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というお話をさせてもらいました。

これはどんな企業でも同じで、成功なんて周りから
言われた矢先から崩壊していくのが「成功というもの」で、
いつまでも最盛期は続きません。

まちおこしにおいても、企業や製品のライフサイクルと同じで、

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導入期→成長期→成熟期→衰退期
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があるはずです。

上勝は、このライフサイクルを30年かけて
左から右へ動いている最中で、現在のポジションは
もう一度導入期を引き起こすトリガーを複数用意して
いる時期だと思います。

その次の上勝町の弱点は何か、そこに焦点をあてて
みて考えてみました。それが強みに生まれ変わるからです。

すると、見えてきたのは「使われていないもの」
です。

上勝町で上手に利活用されていないものに、

①町有施設などの空き物件
②空き屋
③キャンプ場
④ダム湖
⑤耕作放棄地
⑥林

などなど、たくさんあることに気がつき始めます。

さらにいえば、
⑦コンビニ,スーパーがない
⑧塾がない    ・・とないものづくしでした。

これらは非常にリノベーションしやすいものです。

というのは、町おこしでトラブルになるのは、
「利益があるもの」です。

この利益があるものは、すでに誰かの
「所有物」もので有る場合が多いです。

このことを
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既得権益。
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といいます。

これこそが、田舎を堕落させている大元凶です。

ですので、豊かな自然や豊かな産業をもっている
ところほど、この既得権益が地域の衰退を招きます。

先進地以外がなぜ町おこしに成功しないのかと言えば、
この既得権益がまだまだおいしく残っているから動かない
し、危機感もなくなるのです。

とすれば、
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町おこしの基本は、「使われていないもの」から
始まるといってもよいです。
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*特に移住者が行うまちおこしについては。
さあ、ここからが大事なところです。

使われていない物=捨てられたものは、
「利益無し」と思われているから捨てられて
いるので、だれとも競合しません。

競合しないと言うことは、
「好きなようにリノベーションできる」ということです。

この自由に町おこしに使える素材を見つけること。

これが実は町おこしに燃える人が、一生懸命に
地域に入って捜そうとしている「町おこしのタネ」になるのです。

これらのなかで、町内消費でまかなえるビジネスと
町外消費でもまかなえるビジネスに2分類し、後者のみを
手がけるようにします。

当たり前の話しですが、町内を見て商売しても、
人口が減っているのでじり貧になるのは目に見えています。

ですから、観光型ビジネスや貿易型ビジネスのように
外の消費地とやりとりするビジネスでなければ、うまくは
行かないということです。
では、弱点から始める町おこしの戦略とは
どうなっているのか。

この後は・・・・

<続く>

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