<スローフードまとめー感想ー>

 おはようございます。修道院ホテルでの生活のためか、早起きになじんでしまったおにぴです^^

 さて、10日間にわたる日本とイタリアでの濃密な体験。まずは、全体を振り返ってみて、そこから各個別の話に行きたいと思います。

 しかし、最初にぶっちゃけていってしまえば、”めちゃくちゃいい体験だった”ということです。そして、ボクが思っている街づくりの方向性と課題。これは当たりまえのことでもあるし、最先端の課題だとも確信できました。

 朝から飛び切りうまいコーヒーを飲んで書き始めました。この深煎りのコーヒー豆は日本の千葉で活躍している小澤陽佑
https://www.facebook.com/aka.oja?fref=ts
からもらったもの。深煎りなのに、必要以上に濃さを感じさせない。彼の仕事ぶりが伝わるコーヒーです。

 帰ってきたから、振り返ってみて、やっぱり血が騒ぎだしましたた、熱くなりました。シンプルですけど、やっぱり、まじめに生きている人間の力はすごいなあと。ビジネス書で安易に、売れるには物語が必要だなんていうことばがうさん臭くなるぐらい、本物には本物の過程があるんですよね。この本物の過程を経てきているから、物語が生まれる。ある意味、本物のものづくりって「神話」なんですよね。土づくり、海づくりに邁進するローカルな人たちが紡いだ”仕事”なんですよね。まさに、神話にふれた10日間でした。
  

(1)なぜスローフードに・・・
  最初は単純な話で、佐賀の友人鳥谷憲樹https://www.facebook.com/toriya.kazukiから「いってみたらいいですよ」というお誘いから。最初は聞いたことあるけど、スローフードってなんだろうぐらいの感覚。正直、行くと決まった前後の審査プロセスも、受け取ったmailの段取り見ても、まあ、ざっくり感漂うもので笑、非常に気楽に考えていたというのも正直なところでした。また、後々にその理由もわかるのですが、事務局とほかの人とのメールのやり取りなどを見ていても、盛り上がるわけでもなく笑。まあ、正直、自分で期待値を上げていくしかないなあという感じでした。

 渡航に際しては、二つの観点でみていて、一つは、アグリツーリズムなどに代表される「暮らし方そのものを観光素材にする」発想を体感してくることでした。
 ビジネスになる観光素材の多くは、①オンリーワンな自然、②金持ち、権力者の遺産。③特産物。この3つにほぼ集約されるのではないかと思っています。しかし、8~9割がたの街というのは、オンリーワンなエリアも持たず、遺産もなく、ただ沢山採れる特産物があるだけという事情だと思います。そうなると、①②③ともに持ったエリアとは違う発想でいかないといけない、それでいて、”地元にある”もの。そこで生み出されるものというのを考えていく上で、「暮らし方」そのもの、そこで済むそれぞれの人の「生き方」そのものを観光素材になっていくようにすることが、一番の観光の良さだろうなと考えていたので、その先進地でもあるイタリアで学んでみたいなというのがありました。

 二つ目に、街づくりの観点から見たときに、単独自治体での勝負を繰り返しても意味ないなというのが現時点での思いです。一つには、人口減少は日本全体で起きていることで、元気な単独自治体が数パーセントできたところで、問題解決にはつながりません。それよりは、自治体連携、民間連携をどんどん増やし、元気なエリアを広げていくことしか、最終的には方法がないのかなと思っています。
 この発想をもとに、昨年は地元にいないで外にばかり出ていき続けたことで、地元での成果が出ず、町から委託事業の継続破棄寸前までいきましたけど、自分の解決方向としては、この方向でしか、根本解決していかないと思っています。
 そのなかで、大事なのは、パートナーを組める人、地域です。点だけで考えるのでなく、点と点を結び、その間の関係性=魅力をどんどん互いに交流させて、うねりを生み出していく、新陳代謝を常に生む、よどみを起こさせない仕組みにしていかなければ、たぶん、圧倒的なリーダー台頭を願ったり、だれもが無責任に「なんもしないことがメリット」になるような地域や組織を作ってもだめだろうと。

 今思えば、こういった思いでみてましたけど、本当に、期待値なかったです笑。

 渡航前に日本代表団のメンバー表みて、面白そうだなあとは思ったものの、スローフードそのものには、今一つ手ごたえを感じるものがありませんでした。

<続く>

テッラ・マードレ= サローネ・デルグスト2016の